目がサメる。
人はサメ力に引かれているのだ。
サメに進化の可能性を見ている。
サメという重力。
サメ力である。
サメ。
風を味方につけ自在に宙を飛んだりゴーストになって様々なところに移動したり二頭になったり三頭になったり巨大化したりする。
サメとは。
進化というそのものである。
その可能性を人は見てしまうのだ。玩具として。
おもしろいかおもしろくないかは別。
進化と同時に虚無を見るのだ。内容的な意味で。
それに感じているのは恐怖ではなかったのだ。
底から登ってくるその感情は、それ以上魅力にやられると自分自身が冷めになりたくなてしまうという恐怖だったのだ。
それを耐えられなかった人がサメで新たな世界を妄想するのだ。
しかし、そんなことを続けていけばサメ力は上がり続けてしまう。
サメ力が上がり続けてしまえば、それはサメの道を歩んでいる事の他ならないのだ。
しかし、人はサメ自体にはなれない。
なれないのだ。
その先とは。
サメとは。
進化とは……
歪で、悲しい、憧れと現実。
サメヒューマン。
『why!?
サメ映画は好きだけど、こんな風になりたかったわけじゃない!』
それはホラーか。
コメディーか。
こういう所までくるとなんかもう違うな? みたいになるのかな?
サメのままの体をサメとして生かせてない感じ?
俺は何の話をしてるんだろうか。
サメ。
サメか。
サメだな。
サメの話しようぜ!
的なあれだな。
サメに飲まれたのだな。
サメザメ。
押し殺して泣くって意味があるよね。
サメもそりゃ泣きたいよね。
俺もこんな話をしてるって正気に返ると泣きたいよ。一緒だね
おわり