竜のと息をつめた袋とかがふもとの村の土産屋とかに売ってるに違いないファンタジー
お前に眠りしなんかドラゴンの力がなんやかんやあったっぽい感じだから今こそなう目覚めるのだ―!
言われるとして
俺はそんな力望んじゃない!
ってなる。
わかる。超わかる。
\わかるー/
っていうくらいわかる。
実際問題現実でドラゴンの力もってます! っていうタイミングないもんな。わかるよ。
A:なんか特技ないの?
D(ドラゴンの力になんか目覚めたらしい人):火を噴けますよ!
A:火吹きますーて、お前はひょっとこか!
D:誰がひょっとこだドラゴンじゃおらー!(無駄にドラゴンプライド)
ばくぅ
A:ぎゃー
ってなっても事件ですよ! お縄ーってされるだけですもんね。いらない、しゃーない。必要ない。むしろ危険がいっぱい。わかる。
お縄っていうてどこに連れていかれるかもわからんしな。
研究施設かもしれんし、そこはそれ動物園かもしれん。完全変態したドラゴンとかもう注目の的やからな。しゃーない。
ドラゴン化できるとして、戻ったら戻ったら服がなくてそれはそれで完全変態。これがボケなら二度おいしいけど現実だと辛いじゃすまないからな。
だからいらないのだ。わかるのだ。オレったらわかるマン。颯爽登場なのだった。
でもですよ。
でも。
なんかドラゴンの力目覚めるらしいよ……ってひそひそされたらさ。
思い浮かぶものがあるとは思うんです。
炎を吐けるようになるかも。
腕がドラゴンっぽくなるのかも。
完全にドラゴン化できるようになってクエストな展開になるのかも。
いやいや、そこは予想外に足だけドラゴンとか。
羽だけとか目だけとかテンプレ感あるしそれかも!
みたいな。
いやーいらない。いらないんだけどなー! どらんごのちからとか本当にマジデいらないんだけどなー! 想像は止められないし仕方ないよなー!
って部分がちらっとはあるともう。迷惑でも何がくるんやろってのはあると思うのだ。
そこでよ。
来たのが……目覚めたドラゴン力がお腹だったらどう?
腕とか足とかがドラゴン化するんでも、ドラゴンになれるんでもなく。
翼も生えないし、火もふけるようにならないし、瞳孔がたてにわれたりもしない。
お腹の表面。
そう。
あの白っぽい部分よ。ドラゴンの。ドラゴンたる。なんか一番ドラゴンしてないっぽい部分よ。弱点とか言われる部分。それオンリー。
え? これドラゴン? 単なる爬虫類じゃ……い、いやドラゴン! ドラゴンだよな! な!
って気遣われそうなくらいドラゴンと判別できなそうな部分よ。
うわあああああ! ドラゴンの力がぁぁぁぁぁぁあああああ……ああああ……あああ? あ? なにこれ。お腹白い……なんかぽよんてする……ちょっとごわってもしてる……
がっかりしないといえるんですかね!
なんか違うと思わないと断言できますかね!
いやいらんけど……確かにドラゴンの力とかいらなかったけどさー……
ってならないといえますかね!
無駄に力に振り回される可能性も、無駄な能力を手に入れることなく終わったとして、なんかよかったー! とは全力でいいにくい。そんな気分にならないと言い切れるのだろうか。
なんか違うくない?
ってならない? ならない? ほんとー?
人は押し付けられた自分が要らないと思っているものでも、なんか違いすぎるとかってにがっかりしちゃう人が結構いるという勝手な生き物なのだ。
仕方ないのだ。
習性だもの。